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持ち物やファッションは持ち主の嗜好や人柄を映し出すもの。と、考えると細かいところにだって気を抜けない。ふとした時にひとの目の止まる文房具類だって、気の利いたものを選びたい。だけど、自分好みのアイテムを見つけるのって案外難しいものだ。結局、どこでも手に入るものに落ち着いてしまったりもする。本当は自分にぴったりなものを選びたいのにな。

そんなアンビバレンツな気分と欲望を満たしてくれるショップが、近年なお注目度を集めている台湾にある。それがステーショナリーショップ「TOOLS to LIVEBY(ツールズ トゥ リブバイ)」だ。台北市内の六張犁駅から歩いて数分の店舗には、世界中からセレクトされた文房具とオリジナルアイテムが博物館のように恭しく並んでいる。

グラフィックデザイナー夫婦のつくり出す文具たち

文具好きが高じてこの店をつくったのが、グラフィックデザイナーであるオーナー夫婦のマルコとカレン。「古いものにも新しさを見出し、現代の感性でリプロダクト化する」をコンセプトに、ふたりがつくりだすオリジナルアイテムには、文房具のセレクトで培われた独自の味とスタイリッシュさがあって、台湾はもとより世界中にもファンが多い。文具づくりからパッケージデザインに至るまで、こだわりがつまっている。

たとえば、こんなペーパークリップ

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こちらは、19世紀末から20世紀初頭に欧米で製造・使用されたさまざまな形のクリップを復刻したペーパークリップシリーズ。パッケージの4ケタの数字は年代を表している。抽象度の高いフォルムはずっと眺めていられるような中毒性だってあるし、真鍮製で使いこむほどに飴色に変化してくるのもよい。ワイヤーにロゴが刻印されているさりげなさもまたよい。

真鍮の彩りが使って楽しいワイヤークリップ

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あるいは、こんなワイヤークリップで、事務書類の束を無造作にまとめてみるのもよいかも知れない。書類の固定はもちろん、写真をボードに留めたりだとか、日常シーンのちょっとした彩りとしても使える。こちらも真鍮製で、ゴ-ルドとローズゴールドの2色展開。12個セットで、いろいろ活用してくれそうだ。

工業製品のような無骨さが光るリードフィルケース

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こちらは「TOOLS to LIVEBY」とカナダのブランド「Rainer」がコラボして作った真鍮製のリードリフィルケース(芯入れ)。 これも真鍮。工業製品っぽい無骨さがかっこいい。あえて黒ずみや緑青を出して使いたい。

円形ハンドルのはさみ

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このはさみは、円形のハンドルが特徴的。マットブラックとゴールドの2色で、マットブラックはスティックのりの付着を防止するためのテフロンコーティングが施されている。

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新聞のスクラップやコラージュの作成、パターンの切り抜きなんかによさそうだ。

バレッタみたいなレターオープナー

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レターオープナーは、一般的に思い浮かべるものより大ぶりで、まるで女の子のバレッタみたいな形。親指と中指で両サイドを押さえながら、真ん中のエッジ部分に人差し指を添えて押す事で簡単に封を開けることができる。手紙を開けるときのあのアナログな感じのわくわくが、いや増しそうだ。

これら「TOOLSt o LIVEBY」アイテムは、鬼才のイラストレーター・NONCHELEEEとのコラボでも話題となった福岡拠点の文具・雑貨メーカー「ハイタイド」が日本で展開する。

2017年ももうすぐそこ。思わず新年を新しい文具とともにスタートさせたくなる、アイテムたちばかりだ。

TOOLS to LIVEBY, ハイタイド

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